[2005年1月27日 産経新聞]
めぐみさん「遺骨」問題 「鑑定捏造」北が正式回答 経済制裁、準備加速へ
北朝鮮は26日、北京の日本大使館を通じ、横田めぐみさんのものとして北朝鮮が提出した「遺骨」を偽物と見破った日本側の鑑定結果は捏造(ねつぞう)とする正式な回答を文書で伝達した。政府は、日本側の抗議を真っ向から否定する内容の回答を受けて、近く北朝鮮問題を協議する関係省庁の幹事会を開き、対応を協議する方針だが、国内からは経済制裁の発動を求める声が一段と強まるのは確実だ。
外務省首脳によると、北朝鮮が日本側に渡した正式な回答は、朝鮮中央通信が24日に発表した「備忘録」と題した文書で、北京の北朝鮮大使館に出向いた日本側担当者に「これが回答だ」と手渡した。文書は日本側の「遺骨」鑑定結果は「捏造」と指摘。日本に対し遺骨を原状のまま返還するよう求めている。
町村信孝外相は26日夜、回答文書について「誠実な対応がなければ厳しく対応するということは、北朝鮮に伝えてある」と述べ、経済制裁の発動も含めた対応を検討する考えを示した。
これまで政府は経済制裁について「拉致事件で誠実な対応がなければ、厳しい対応を取らざるを得ない」との表現にとどめてきたが、今後は経済制裁に直接言及することも含め北朝鮮への姿勢を強め、制裁発動に向けた準備を加速する方針だ。
政府・与党内で具体策として有力視されているのが、北朝鮮への送金や貿易の制限、北朝鮮籍の船舶の入港制限などで、段階的に実施しながら、北朝鮮の譲歩を引き出す考えだ。ただ、核開発問題を協議する六カ国協議の再開問題も絡んでおり、厳しい判断を迫られる可能性もある。
一方、自民党の「対北朝鮮経済制裁シミュレーションチーム」は26日、脱北者支援などを盛り込んだ北朝鮮人権法案(仮称)を2月下旬までに作成することを決めた。チームでは北朝鮮への「圧力カード第二弾」としたい考えだ。