[2004年6月13日 産経新聞]
めぐみさんら救出支援 家族で訴え
北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん=当時(13)=の両親、滋さん(71)と早紀江さん(68)が12日、創立10周年を迎えた横浜市都筑区聴覚障害者協会(藤本徳昌会長)の記念大会に招かれて講演し、会場の都筑公会堂を埋めた約640人に拉致被害者の早期救出への支援を改めて求めた。
講演は、手話通訳士と大型モニターが用意される中で行われた。滋さんはまず、めぐみさんが北朝鮮に拉致された経緯や救出に向けて取り組んできた活動を説明。出席者に「政府を動かすために、皆さんも拉致事件に関心を持ってほしい」などど協力を求めた。
早紀江さんが「子供たちの消息が分かり(飛行機の)タラップから帰って来られるよう、これからも救出に向けたお力添えをいただきたい」と声を震わせながら訴えると、会場から大きな拍手が沸き起こっていた。
一方、北朝鮮による拉致問題の解決を呼びかけて、めぐみさんの弟、拓也さん(35)は12日、藤沢市の「湘南正論の会」(間宮茂代表)の定期講演会で、先月下旬に行われた北朝鮮との首脳会談後の家族会の対応について説明した。
拓也さんは約100人の会員を前に、家族会の小泉首相に対する発言が国民の批判を集めたことについて、「文句ばかり言っているといわれたが、5人が帰ってきたことにはお礼の言葉を申し上げた」と理解を求め、「それでも30年も待たされた家族が悲鳴を上げるのは当然」と力を込めた。
また、拓也さんは引き続き行われたパネルディスカッションに地元選出の小林温参院議員や本紙社会部記者らとともに参加。小泉首相の2度目の訪朝の意義や日本が経済制裁などの外交カードを持つことの重要性について議論を戦わせた。
藤沢市湘南台の国松昭さん(66)は「政府の説明と拓也さんの説明の間にはかなりギャップがあった。話が聞けてよかった」と話していた。