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[2007年7月10日 日本経済新聞]

与党に『逆風』勢いづく野党

神奈川選挙区 定数3,9人が激戦

 参院選の公示が十二日に迫り、前硝戦も本番さながらに熱を帯びてきた。神奈川選挙区では三つの改選議席に対し、これまでに現職二人、新人六人、元職一人の計九人が立候補を表明。年金や閣僚の失言、「政治とカネ」の問題など、与党側に逆風が吹くなか、自民・公明の現職は守りの戦いを強いられる。一方、民主など野党の立候補予定者は「長期政権の腐敗」として、政権交代を訴えている。
 「街頭演説で『自民党ダメだ』と罵声(ばせい)を浴びたり、通り過ぎる人に耳をふさがれたりする。選挙が終わるまで怒られ続けるだろう」。自民現職、小林温氏の選対幹部は打ち明ける。年金や政治とカネの問題など「逆風で現職の強みは全くない」という。
 街頭演説を増やし有権者に謝罪する一方、組織固めを進める地道な選挙戦を続ける。
 もう一人の現職、公明の松あきら氏は「逆風の中でも、オーソドックスに現職として実績を訴えるしかない」(陣営幹部) と、六年前の前回選挙よりも駅頭に立つ回数を二倍以上増やし、基礎票の上積みを図る。
 一方、自民の相次ぐ“失点”で勢いづく民主は、米国弁護士の牧山弘恵氏と元県議の水戸将史氏の二人を擁立。二〇〇四年以来のダブル当選を狙う。牧山氏は〇五年の補選に出馬し、自民の川口順子氏に敗れたものの、七十六万票を獲得した実績がある。
 牧山陣営は「有権者の安部内閣への不信感は強まっている。長期政権の腐敗への批判は民主党に有利に働く」(幹部) とみる。「前回いただいた票がそのままもらえることは全く思っていない」(同)と積極的に街頭に立ち、子育て支援などを訴える。
 水戸氏は「元県議だが新人。名前を知ってもらわなければ始まらない」(陣営幹部)として街頭では政策よりも名前を連呼する。ただ、「もともと政治資金の透明化を訴えており、与党の事務所費疑惑などは結果的に追い風になっている」(同)と期待する。
 神奈川県選挙区ではほかに社民新人の和田茂氏、共産元職の畑野君枝氏、国民新党新人の斉藤幸子氏、諸派新人の溝口敏盛氏、無所属新人の中島康夫氏が立候補を表明しており、三議席を巡って激しい選挙戦が繰り広げられそうだ。

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