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[2004年9月17日 神奈川新聞]

米軍再編−揺れる神奈川の基地−

同盟新段階 九条の改正迫る米政権

 「憲法九条は日米同盟の妨げの一つになっている。」個人的見解だと断りながらもアーミテージ米国務副長官が持論を展開した。米国ワシントンの国務省で七月、議員交流のため訪米中の中川秀直衆院国会対策委員長、小林温参院議員(神奈川選挙区)ら日本の国会議員四人と会談した際のことだ。内容は民間人時代の2000年に発表した通称「アーミテージリポート」と変わらない。が、現職の米高官の発言としては、内政干渉とも受け取れる異例の内容だ。

これを聞いた小林氏は「十年前だったら言わなかっただろう」と、時代の変化を痛切に感じたという。「米国は今、世界各地でテロにどう対応するかが問われている。そのために軍のトランスフォーメーション(変革・再編)も、在外米軍再編も進めている。ブッシュ政権内には、日米同盟を米英同盟のような本当の意味での同盟にしたいという意図がある。」と指摘する。

アーミテージリポートでは「米英の特別の関係が日米同盟のモデルになる」としていた。英国は湾岸戦争でもイラク戦争でも、米国の求めに応じて軍を派遣し、米国とともに血を流している。

同副長官はその後、日本国内の反発を受け、「九条は日米関係の阻害要因とならない」と発言を修正した。しかし、八月にはパウエル米国務長官が常任理事国入りに関し「九条は吟味されなくてはならない」と発言する。ブッシュ政権の本音は明らかだ。

昨年十一月、ブッシュ米大統領は、在外米軍再編で同盟国との協議を強化すると発表した。それを受け国防総省、国務省の高官が背景説明を行ったが、そこで強調されたのが「同盟国の役割を拡大させ、新たなパートナーシップを確立する」「特定地域内の防衛だけではなく、地域外にも着目する」という点だった。

在日米軍再編では、米陸軍第一軍団司令部(米国ワシントン州)のキャンプ座間 (座間、相模原)移転案が示された。同司令部の作戦範囲はアジア太平洋地域全域に及ぶ。極東に範囲を限定した日米安保条約を踏み越え、まさに、同盟のグローバル化、強化だ。陸上自衛隊との連携強化も狙いとされる。小林氏も「本来なら憲法改正をして対応すべき話。当面の問題としても集団的自衛権の行使を認めるのかどうかが重大な問題になるだろう」と語る。

在日米軍再編をめぐる日米協議は、来年前半までには一定の結論を出す方向で本格化していく。小泉純一郎首相は、十日、川口順子外相と石破茂防衛庁長官に日本側対案の作成を指示した。果たして、政府は米国の要求にどう対応をするのか。憲法九条の枠組みを維持するのか、空洞化をさらに進めるのか。日本は大きな岐路を迎えている。

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