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[2007年7月4日 朝日新聞]

久間防衛相辞任

与党に動揺 野党は攻勢

 参院選の公示が迫るなか、久間防衛相の「原爆発言」での引責辞任は選挙にどう影響するのか。「ついていない」と与党の立候補予定者と陣営に動揺が広がる一方で、野党の立候補予定者たちは「安倍政権は末期」と政府・自民党批判を強めている。

 自民党の小林温氏は3日、出身の松下政経塾の会合が開かれた横浜市中区のホテルで、取材陣に「ことが大きくなったので(久間氏は)責任を感じられたのではないか。発言は不適切だったと思う」と語った。「選挙への影響は全然わからない」としながらも「苦しいです」と胸のうちを語った。

 非公開の会合には政経塾OBの松沢成文知事、中田宏横浜市長も出席。あいさつで知事が「後輩の小林君は同志。心情的には応援したい」、中田市長が「小林君を厳しい状況だからこそよろしくお願いします」とエールをそれぞれ送ったのに対し、小林氏は「今日、久間防衛大臣が辞任し、会場の外で(コメントを取ろうと)私をメディアが待ち受けている。むしろ、いまのお二人の言葉を書いて欲しいくらいだ」と応じていたという。

 年金記録問題や松岡前農水相の自殺といった問題が次々と噴き出すなかでの今回の辞任に、自民党県連のある幹部は「ついてない。めぐり合わせが悪いとしか言えない」と肩を落とす。

 同じ与党の公明党の松あきら氏は朝日新聞の取材に「怒り心頭で、辞任は当たり前」と述べながらも、選挙への影響について「年金など生活に直接関係のある問題とは少し離れている。影響はあると思うが、野党が望むほどではない」との見方を示した。仁田昌寿・公明党県本部幹事長も「選挙に少なからず影響があるのではと心配している」と話す一方で、「首相が厳重に注意し、その後自ら辞任を表明したのだから一定の危機管理は果たされたと思う」と述べた。

 これに対し、民主党の牧山弘恵氏は3日夕のJR磯子駅前での街頭演説で「久間さんは大臣はやめたが、議員はやめていない。こんな人を大臣にした安倍首相の任命責任は問われなくていいのか」と声を上げた。約10分間の演説の大半を辞任問題に割いた。

 同じ民主党の水戸将史氏も大和市の東急田園都市線中央林間駅前での街頭演説で「いまの安倍政権が末期状態にあることを表している」と訴えた。

 共産党の畑野君枝氏は「被爆国の閣僚として資質にかかわる問題で辞任は当然。安倍首相の任命責任は重大」とのコメントを出した。

 社民党の和田茂氏は朝日新聞の取材に「辞任は当然だ。私は広島県の出身で『仕方がない』発言には、本当に怒りを感じた」と語った。

 国民新党の斉藤さちこ氏は「原爆の発言は政治家としてより、人間としての資質を疑う」と支持者回りのなかで訴えた。

 久間氏の後任に小池百合子首相補佐官を充てる安倍首相の人事に関して、民主党県連の幹部は「選挙対策だ。いくらイメージをよくしようとしても安倍首相の責任問題は隠せない」と話した。

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