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[2007年6月18日 朝日新聞]

自・公vs.民 2議席争奪戦

 7月に予定されている参院選の公示まで、あと1カ月と迫った。3議席を争う神奈川選挙区には、いまのところ7人が立候補の意向を明らかにしている。前回の改選時の6年前は、自民、民主、公明の各候補が当選した。与党が今回も2議席を確保するのか、それとも野党が2議席に増やすのか――。この選挙区の最も大きな焦点となる。

  「不安を与えるような年金制度を放置することは決してしない。真摯(しんし)にこの問題に取り組むことを約束する」

  再選をめざす自民の小林温氏(43)は2日、横浜市緑区のJR長津田駅前の街頭演説で訴えた。

  「国にあずけたお金が戻ってこない。こんなことが許されていいはずがない」

  5月27日の民主党県連の定期大会。新顔として立候補を予定している元県議(横浜市泉区選出)の水戸将史氏(44)が、政府・与党批判を強めたのも年金問題だった。

  国会でのバトルだけでなく、候補予定者による戦いは早くも熱を帯びている。

  6年前は、自民の小林、公明の松あきら(59)、民主の斉藤勁の3氏が当選した。しかし、斉藤氏が05年夏の衆院選に立候補したため、その補欠選挙が05年10月にあった。補選では、自民の川口順子氏(66)が当選したが、その川口氏は今回、比例区に回る。

  自民は6年前と3年前の選挙と同様、候補を1人に絞った。政党の規模などからみれば、自・公・民が1議席ずつ分け合う「指定席選挙」とも映るが、小林氏は「自民党に逆風が吹いていることは、統一地方選の結果を見ても明らか」と危機感を強める。

  4月の知事選で、自民県連が擁立した候補が約63万票しか獲得できず、元民主党衆院議員の松沢成文知事に140万票近くの大差をつけられた。県議選も、大物県議が民主系の候補に次々敗れた。県連会長だった河野太郎・衆院議員は責任を取って会長職を辞任した。

  そこに、松岡農水相の自殺や年金問題が追い打ちをかけている。

  3選をめざす公明の松氏の選対幹部も「松が強いか弱いかではなく、与党への風当たりが強い中での選挙だ」と焦りをみせる。

  2人の候補を出す民主は逆に、勢いづいている。補選に立候補して落選した米国弁護士の牧山弘恵氏(42)に加え、2番目の候補として水戸氏を擁立した。

  連合神奈川の全面的な支援を受ける牧山氏は補選後も県内各地で街頭演説を続けてきた。一方の水戸氏は03年の知事選で松沢知事を擁立した中心メンバーの1人で、「松沢効果」に期待を寄せる。

  当初は「2人当選」は難しいとの見方も党内にあったが、年金問題などを受けた安倍内閣の支持率の落ち込みに、「無党派層を取り込めれば、2人当選も可能だ」(県連幹部)と期待は膨らむ。

  共産は、前職の畑野君枝氏(50)を擁立する。知事選では、党が推薦した女性候補が「自民系候補」に迫る56万票を獲得し、98年以来の議席獲得をめざす。

  社民党は新顔の国際運輸労連部長、和田茂氏(52)を立てる。和田氏は安倍首相がめざす憲法改正に反対の姿勢を前面に訴えている。

  このほか、維新政党・新風から県副代表の溝口敏盛氏(60)が立候補の意向を明らかにしている。


■最近の参院選
 ◇01年7月(11人の候補のうち主な候補)
  小林温(自)  当1,294,860
  松あきら(公)   当660,839
  斉藤勁(民)    当595,812
  上田恵子(社)    308,554
  太田正孝(自由)   307,005
  宗田裕之(共)    299,301
 ◇04年7月(7人の候補のうち主な候補)
  小泉昭男(自) 当1,217,100
  浅尾慶一郎(民)  当856,504
  千葉景子(民)   当843,759
  畑野君枝(共)    397,660
  上田恵子(社)    254,943
 ◇05年10月(補選)
  川口順子(自) 当1,150,868
  牧山弘恵(民)    765,589
  畑野君枝(共)    375,507

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