「良識の府」参議院の役割の再認識
額賀政調会長らに「参院選公約」について説明。公約づくりの中心メンバーのひとりとして、昨年の衆院選の政権公約を踏まえた参院選用の公約の内容について詰める。
私は37歳という年齢にて参議院議員に初当選をさせていただきました。若手参議院議員として、6年のいう任期をフルに活かしてIT政策、エネルギー政策などに精力的に取り組んで参りました。衆議院が小選挙区時代だからこそ、国や都道府県レベルの広い視野で、6年間の任期中に中長期で政策課題に取り組める環境は貴重であります。
また、私は初当選後2年で参議院自民党の副幹事長に抜擢され、青木幹雄幹事長(現議員会長)、片山虎之助幹事長を執行部の一員として支え、政務官退任後は参議院自民党の政策審議会の副会長として、舛添要一会長のもと、参議院側の政策責任者の一人として活動してきました。
ではここで簡単に参議院について説明をさせていただきます。日本の国会は衆議院と参議院の二つの議院から成り立っています。このしくみを二院制といいます。
二院制の利点としては、
(1)国民の様々な意見をできるだけ広く反映させることができる
(2)一つの議院の決めたことを他の議院がさらに検討することによって審議を慎重に行える
(3)一つの議院の行き過ぎを抑えたり(抑制)、足りないところを補ったり(補完)できる
ことなどがあります。
また主要国首脳会議(サミット)に参加している国(日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、ロシア)に限ると、すべてが二院制を採用しています。
参議院は参議院改革協議会のもと、解散も無く6年間じっくりと腰をすえて調査研究ができるという利点を生かし、決算やODA、国際問題などにも力を入れるなど、独自の取組も積極的に進めており、良識の府としての参議院の役割はこれまで以上に重要になります。
参議院政策審議会に副会長として出席。政治資金規正法・公職選挙法のこれまでの改正経緯と現状について聞き、議論する。参議院主導で抜本的な改正を行うべきだと提案を行う。
◎参議院の役割の再認識
- ・ 価値観の多様化・社会の複雑化
- −第一院のみでは国民の意思を完全に代表することは困難
- ・ 二院制によるチェック・アンド・バランス機能
- −少数派の権利確保・保障
- −権力分立
- ・ 「良識の府」参議院のチェック機能強化
自民党政審「二院制と参議院のあり方に関する小委員会」。憲法改正論議が熱を帯びる中、国権の最高期間である国会の改革も大きなテーマに。参議院としての独自性をどう発揮するか、選挙制度のあり方などを指摘。
21世紀に相応しい、公正で活力ある社会を実現するためには、統治システム及びその相互関係の在り方をより進化・洗練させていく必要があります、その具体化に当たって鍵となるのが、民主主義と法の支配のバランスであり、政治全体が事前調整型から事後チェック型になろうとする中でのチェック機能であり、また、複雑・多様化する国民の価値観を如何に反映するか等の諸点です。
今日の我が国において、国民主権の実効性を高め、基本的人権の保障を進展させ、地方分権と地方の自立を推進していくためには、参議院がこのような機能を発揮することが極めて重要であると考えられます。
一億人以上の有権者の多様な意思を反映するには二院制が望ましく、実際、世界の主要国も概ね二院制を採用し、世界全体としても二院制を採用する国が増加しています。価値観が多様化し社会が複雑な日本においても民主政治を担保するために必要であり国民の意思を完全に代表する第一院の実現は不可能ないし著しく困難であると考えます。
二院制が有するチェック・アンド・バランスの機能は、正に少数派の権利の確保・保障とも密接な関連があります。一院制では議会を構成する多数政党がそのまま内閣を構成するため、行政府に対する立法府のチェックが弱まり、行政の肥大化、官僚制の弊害等が増えるおそれがあるのです。二院制は立法府自体の権力分立に一定の役割を果たすと考えられます。
時々の政治状況の中で解散のある衆議院と、解散がなく3年毎に必ず国民の意見が問われる参議院の二つの院で構成することは、第一院及び民意の暴走にブレーキをかけるという重要な意味があります。一院で議論して終わりという場合は、よほど冷静な国民でないと、大混乱が起きる可能性が避けられません。
国論を二分する問題で参議院は大きな役割を果たしてきました。衆議院で審議した後、有権者の意識の変化を参議院がまた受け止めるという制度はどうしても必要ではないでしょうか。
地方自治体議会は一院制で問題はないとの意見がありますが、外交や防衛などの議論を内政の延長で行うのは危険です。
参議院議員として立法府において立憲主義の実現の一翼を担い、執行の院である衆議院に対して、決算や行政監視などチェックの院としての機能を強化することが必要だと考えます。良識の府である参議院の議員として、そして与党、責任政党である自由民主党の一員として今後も有権者である国民のためになる法案の立案に向けて全身全霊を傾けていく所存です。