資源エネルギー環境戦略の確立に向けて
チリに経済産業大臣政務官として出張。大きさ4.7km×3km、深さ900mという世界最大の露天掘り銅山、チュキカマタ鉱山を視察する。
ガソリンのみならずエアコンやトウモロコシの価格高騰など国民生活や企業活動にも影響を及ぼしつつある資源エネルギー問題。第三次小泉純一郎内閣では経済産業大臣政務官に就任し、資源エネルギーの安定供給のために中東や北アフリカ、南米、東南アジアなど14カ国も飛び回り、資源産出国との協力関係の強化を図りました。ラオスで開催された「ASEAN+3 エネルギー大臣会合」では二階経済産業大臣に代わって出席し、省エネルギーや石油備蓄、再生可能エネルギーの重要性について共通の認識を持ち、日本の優れた省エネ・環境技術を生かして持続可能な経済発展を実現すべく、東アジア地域で環境問題を中心とした協力体制を構築することを提案しました。
また、新興の資源産出国であるアフリカ諸国との関係強化のため、国際版「一村一品運動」を推進し、その集大成の「アフリカン・フェア」では小泉総理を招いて成功させました。これらの成果を「新・国家エネルギー戦略」の策定や実行に活かすとともに、現在は自民党経済産業部会専任部会長に就任し、資源エネルギー政策の自民党責任者として取り組んでいます。
資源エネルギー問題に対応するため、UAEに経済産業大臣政務官として出張。エネルギー省にてハミリ エネルギー大臣と会談し、石油問題等について意見交換。
エネルギーや鉱物資源は、水、食料と並んで、経済活動や国民生活の基盤をなす重要な要素であり、その安定的な供給確保が不可欠です。しかし、日本は資源・エネルギーの大半を輸入に依存しており、特に、石油はその9割を中東に依存するなど、偏った供給構造となっています。
他方、近年の中国、インド等の急速な経済成長に伴って資源・エネルギーの需要が急増し、同時に、中東地域の政情不安定化やロシアや南米における資源ナショナリズムの高まりなどにより供給制約が高まっていることなどから、世界の資源エネルギー需給が逼迫し、昨今の価格高騰を招いています。こうした傾向は、今後、益々強まる可能性があります。
また、地球環境問題への対応が益々重要となっていますが、CO2などの温室効果ガスの大半はエネルギー起源によるものであるため、CO2排出の少ない、効率的なエネルギー供給・利用が、益々重要となっています。
私は、従来より資源・エネルギーが国民生活や経済活動に及ぼす影響の大きさに着目し、その安定供給確保に精力的に取り組んでまいりました。特に昨年5月には、経済産業大臣政務官として、「新・国家エネルギー戦略」を策定いたしました。今般、これをさらに一歩進め、下記の通り、総合的な「資源エネルギー・環境戦略」を提唱し、実現したいと思っています。
「ASEAN+3 エネルギー大臣会合」に共同議長として出席。東アジアが直面するエネルギー事情と協力体制の構築等について演説する。
「資源エネルギー・環境戦略」
(1)<中短期対策>省エネ技術の抜本的活用によるエネルギー使用効率の大幅向上
- ・世界最先端の省エネルギー技術をさらに進展させるとともに、その抜本的な導入促進を図り、エネルギー使用効率を大幅向上させる。その際、「我慢の省エネ」、「高くつく省エネ」ではなく、「快適でスマートな省エネ」、「もうかる省エネ」が普及の鍵となる。
- −省エネ住宅の規格化・標準化・ブランド化、省エネリフォームの促進
- −省エネに配慮した商品デザインの促進
- −ESCOサービスの本格普及支援による採算の合う省エネ推進
- −省エネ・トップランナー制度の強化・拡充(家電、自動車から業務用機器等へ) 等
- ・3R(リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再資源化))政策の推進。
(2)<長期対策>革新的技術開発によるエネルギーと環境問題の同時解決
- ・国際技術開発協力も視野に入れた「革新的技術開発」の戦略構築・推進
- −水素利用(CO2を排出しない究極の燃料技術)
- −高性能電池(電気の蓄蔵・放出機能の高性能化を通じ、電気自動車、太陽光発電、風力発電等の利用可能性を飛躍的に高める技術)
- −食料と競合しないバイオ燃料(クリーンで再生可能な燃料)
- −石炭クリーン利用、CO2分離回収・貯留(大気中CO2削減の抜本的解決策)
- −核燃料サイクル(高速増殖炉を含む)、次世代軽水炉等の原子力利用技術
一年間担当した国際版「一村一品運動」の集大成、アフリカン・フェア開会式。小泉総理、二階経済産業大臣とともに展示ブースを視察する。
(3)資源国とのWin-Winパートナーシップ構築
- ・貿易、投資、人材、技術、ODA等を駆使した、資源国との総合的な交流促進の強化による互恵的関係(Win-Winパートナーシップ)の構築
- −(片務的でない)相互依存関係の強化と信頼性向上による資源エネルギーの安定供給確保
- −ODAの見直し(所得水準のみでなく、資源確保にも配意した経済協力の検討)
- −供給・消費の枠を超えた資源国との重層的な外交関係の構築
(4)途上国、特にアジア等の急成長国への技術協力
- ・途上国、特に今後、エネルギー需要の急増が予測されるアジア諸国に対する、技術協力等を通じたエネルギー効率改善
- −途上国におけるエネルギー利用の効率化を通じた需要の緩和
(5)これらを通じた地球環境問題への積極的貢献
- ・中短期的には省エネ技術の開発・普及を核として、長期的には革新的技術の開発・普及を通じて、世界的な化石燃料の消費抑制と地球環境問題(CO2抑制)の解決に、積極的に貢献
- −二国間、多国間での技術協力スキームの見直し・強化