[第165回 参議院 決算委員会 2006年12月4日]
○小林温君
おはようございます。引き続き、自民党、小林温でございます。
今日は、大きく資源エネルギーに関する会計制度の問題、それと来年度の税制改正、今自民党の中でも激烈な議論を毎日繰り広げておりますが、その点について関係各閣僚の皆さん方に質問をさせていただきたいと思います。
十一月十二日の読売新聞朝刊の社説に「検査報告に見える新しい流れ」ということで、決算の新しい流れが会計検査院とともに参議院の主導の下に今つくられつつあるという評価が載っておりました。これは決算重視の参議院の面目躍如というところであると私は思いますし、今年の通常国会において行政改革推進法案が成立をして、来年には特別会計整理合理化法案の提出が予定されているなど、特別会計改革も実は進められているわけでございます。
塩川元財務大臣が、母屋ではおかゆを食って節約しているのに離れ座敷で子供がすき焼きを食っているという名言を残されました。私、すき焼きを食べるたびに塩川大臣の顔を思い浮かべるわけでございますが、確かに特別会計が国民とかなり離れたところにあって理解できないずさんなものであったということは、私は認めざるを得ないと思います。この点を踏まえ、特別会計の改革を進めていく中では、まず反省すべきは反省をし、そして無駄を排して聖域なき見直しを進めていくべきであり、決算重視の参議院としても当然その中で重要な役割を担っていくべきだというふうに思います。
しかし一方で、私は、安倍内閣に与えられた課題は、特別会計における本来の機能は何かということをしっかりと見極めることではないかというふうに思います。必要のないものはこれは徹底的に整理をする一方で、本当に必要な機能は維持あるいは逆に強化し、めり張りのある改革を進めるべきだというふうに思いますが、総理、安倍内閣の特別会計改革に対する考え方、お聞かせをいただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
小林委員が指摘されましたように、特別会計はその数が多数に上っています。また、国民による監視が不十分になり結果として無駄遣いが行われる、そういう批判がある中におきまして、行革推進法にのっとりまして、政府といたしましては、財政健全化に貢献する、そして国民への説明責任を十分に果たすといった観点から、引き続き、全特別会計を対象とした徹底した見直しを行ってまいる考えであります。
また、政府としては同時に、行革推進法に定められました特別会計の統廃合、剰余金の繰越しを始めとした一般会計と異なる取扱いの整理、そして特別会計の情報開示といった内容を実施に移すための法律案を次期通常国会に提出をすることを予定をいたしております。
このように、特別会計の改革が進展してきた、これはやはり決算審査措置要求決議や国会法百五条に基づく会計検査院への検査要請といった近年の参議院の当決算委員会による取組が極めて大きかった、意義深いものがあったと、改めて参議院の御努力に対しまして敬意を表したいと、このように思います。
いずれにいたしましても、政府としては、今後の予算編成に当たって、行革推進法等の方針にのっとって特別会計歳出の一層の合理化、効率化に努めてまいりたいと考えております。と同時に、今委員が御指摘のように、特別会計のそもそもの意義というものもあるわけでありまして、そういうものはしっかりと見極めながら、基本としては無駄遣いは徹底してなくしていく、そして我々は無駄な特別会計についてはこれは廃止、統合していくという方針を進めてまいりたいと、このように思います。
○小林温君
参議院の取組について御評価をいただいたこと、これは党派を超えてお礼を申し上げたいというふうに思います。
そして、めり張りのある改革をということでお願いを申し上げたわけでございますが、様々な改革が、これは特会改革に限らず進む中で、私はやはり今、資源エネルギーの確保というものは、これは極めて重要だというふうに国策として思いますし、その制度のデザインをどうしていくかという中にこの重要性が織り込まれるべきだというふうに思います。
私、今、自民党でエネルギーの専任部会長というのをやらしていただいておりますが、その中で、エネルギー関連の特別会計については電源特別会計と石油特別会計、この二つが統合されるということが予定をされているわけでございます。しかし、一方で原油価格の高騰など、我が国を取り巻くエネルギー情勢はこれは極めて厳しくなっているわけでございまして、資源に乏しい我が国がエネルギーの安定供給を確保するという重要な課題に向けて必要な予算はしっかりと今こそ確保していくべきだというふうに思いますし、制度設計もそういうふうにデザインされるべきだというふうに思っております。
経済産業大臣、この点について御見解をお聞かせを願えればと思います。
○国務大臣(甘利明君)
御指摘のとおり、電源特会と石油特会を統合いたします。あわせて、従来、電源特会は電源開発促進税というものが直入をされておりましたが、これを一般会計をきちんと通して必要な額が支出されるということになります。これで会計の透明性が更に前進をするわけであります。
ただ、一方、委員が御指摘のとおり、透明性を高める、効率性を上げる、それはもちろんいいことだけれども、資源小国日本にとっての資源の調達供給に支障を来すというようなことがあっては角を矯めて牛を殺すようなことになってしまうわけであります。そこで、きちんとめり張りを付けた予算配分をしていくということでございまして、もってエネルギーの安定供給を確保するということであります。
石油等の重要資源の確保、そして省エネ、新エネ対策の充実、それから安全確保を大前提とした原子力の推進等々を通じまして、予算の効率化、重点化の中できちんとしたエネルギー政策を遂行するということをしてまいります。
○小林温君
国民の目から見ると、特別会計けしからぬと、全部なくしてしまえというのが議論としてあるのかもしれませんが、やはり我々、国民の生活と安全を預かる者としては、やはり必要な機能がどこにあるかということをしっかり見極めていく必要があると思いますし、今後ともそうした取組をお願いをしたいと思います。
そこで、幾つか今日はパネルを用意しましたが、まず資源の価格高騰ということでございます。(資料提示)ガソリンの値段が上がっているということを通じて原油価格が上がっているということを一般の国民の皆さんも気付きやすいわけですが、それに限らず、例えば電線や工業製品などに使われている銅、亜鉛、ニッケルといった非鉄金属、あるいはインジウムという希少金属がございますが、これ液晶テレビや携帯電話の液晶画面などを作るときに必ず使わなければいけない希少な金属でございますが、こういったものの値段が例えば五倍になったり十倍になったり、我々の産業の発展や経済成長を支える資源がかなりの勢いで高騰しているわけでございます。ですから、この資源安全保障というものを図らない限りは、こういったものが家計や産業に大きな影響を及ぼすということに私はなるというふうに思います。
一方で、その資源の獲得に関して世界じゅうでいろんな競争が激化をしておりまして、そうした点から、我が国が国家のエネルギー資源戦略が必要だということでこうした新しい取組をされているわけですけれども、私も、昨年、尾身大臣と一緒に、例えばスーダンやリビアといったアフリカの石油、ガスの出る国にもお邪魔をさせていただきました。中東や中南米の資源国にもお邪魔をさせていただきましたが、やはり中国の資源獲得に関する意欲というものは、これは極めて大きいものがございまして、一見なりふり構わず資源をあさっているという言い方があるわけでございますが、一方で、実は戦略を持って精緻に組み立てて、資源獲得のための活動を全世界で展開しているというのを私も目の当たりにしてきたわけでございます。
そこで、中国の国家の首脳は、ここのパネルに作りましたように、(資料提示)一年半でこのぐらい様々な国に訪問して、その陣頭指揮の下、資源を獲得しているわけでございます。残念ながら、日本は総じてこのトップ外交というものについては後れているというふうに私は言わざるを得ないと思いますが、例えば、私、今年の夏ですが、チリの三千メートルぐらいの標高のところにある世界最大の銅鉱山、訪問しました。ここ、実は中国の歴代首脳が訪れて、その足跡が残っているんですね。やっぱりトップが礼を尽くせば、資源国もそれにこたえて、じゃ、この権利を中国に上げようかということも不思議ではないわけでございまして、是非このトップ外交、私は力を入れていただきたいというふうに思います。
小泉総理がこの夏に中央アジアを歴訪されました。これは非常に意味があったと思いますし、先般、安倍総理とユドヨノ・インドネシア大統領との間で初めてエネルギー安定供給の視点も織り込んだEPAに大筋合意をされたことを私は評価をさせていただきたいと思いますが、このトップ外交について正に安倍総理には是非力を入れていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
世界のこのエネルギー事情を見てみますと、中国の人口が急成長していく中におきまして、更に経済成長し、一人当たりのエネルギーの消費が増えていく中にあって、だんだん逼迫をしていくのではないかという見方もあるわけでありまして、その中で、日本はエネルギー資源のほとんどを海外に依存をしているわけでありまして、この安定供給ということは、安定供給の確保をするということは、日本にとっては極めて重要な課題であります。国民の安定的な経済生活を維持する上で、エネルギーの安全保障の強化は外交政策上も極めて重要であり、その中におきましても、やはりこれはトップ同士の外交による信頼の醸成によってこのエネルギー資源を確保していくということも重要であろうと。
しかし、もう余りにも日本がエネルギーを確保ということが前面に出てしまえば、これはなかなか信頼を得ることは難しいわけでありますが、その点、日本は世界の中でも着実に誠意を持って誠実にODAを行ってまいりました。各国の状況に合わせて社会基盤を向上させる、民生の安定のために日本は援助を行ってきたわけでありまして、その上において、更にこうした外務大臣レベルあるいは首脳レベルにおけるこの外交を展開することによって、お互いが利益を得ることのできるような、そういうこのエネルギーの安定的な日本への供給を確保するという外交上のこの方針にのっとって首脳外交も展開をしてまいりたいと、このように思います。
ユドヨノ大統領との間におきましてもEPAの大筋合意をいたしたわけでありますが、今委員が御指摘になられましたように、このEPAにおきましてはエネルギー分野においても合意がなされているわけでございます。これは同時に、インドネシアにおけるエネルギー資源の日本への供給と同時に、日本がインドネシアのエネルギーの効率化を図っていくことにおいても日本は協力をしていく。日本はそういう技術があるわけでありますから、その技術を生かしていくということも重要ではないかと。
いずれにいたしましても、今委員が御指摘になられましたように、こうした首脳外交を通して我々のこのエネルギーの安定供給を確保してまいりたいと、このように思います。
○小林温君
是非、安倍総理、そして麻生外務大臣、甘利経産大臣も、是非資源国に訪問を重ねていただきたいとお願いを申し上げておきます。
今総理にもお触れをいただきましたように、幾つかやはり政府や関係機関が連携をして進めていくべき交渉ツールがあるんだろうというふうに思います。
総理からODAということにお触れをいただきましたので、外務大臣に質問させていただきたいと思いますが、このODAの予算も財政再建の観点から予算が絞られる傾向にあるわけでございます。他方で、これは私先ほどより主張しているように、資源戦略というものが重要だということを考えますと、ODAの効果的な活用ということも必要だというふうに思いますし、そのために真に必要な額については十分な確保があるべきだと思います。
この資源案件に関するODAの供与に際しては政府全体の総力戦でいかなければいけないというふうに思いますし、その際、関係省庁が十分に連携していく、戦略的に活用していく、この点についての外務大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君)
御指摘のありましたように、資源というか自然資源の乏しい日本にとりましては、いわゆるエネルギー確保、いわゆる天然資源エネルギーの確保、化石燃料の確保等々、これはもう重要な外交課題の一つだと思っております。
八月に開かれました海外経済閣僚会議におきましても、ODAを活用してという話がいろいろ出ております。その環境整備を図っていくに当たって、これ外務省だけでやれる話ではありませんので、例えば、その国における政治的な安定というものがないと、そこの石油資源のエネルギーの権限がどっちに行ったりこっちに行ったり、また非常に不安定なことにもなりますし、投資環境を整備してもらうためにいろいろ我々としてやっていかねばならぬということだと思っております。
そこで、一つの例ですけれども、これはOECDが発表しましたGDP一人当たりの一次エネルギー消費の各国比較という数字がありますけれども、いわゆる経済活動を行うときに必要とされる一リッター、ガソリン、日本の場合で一とした場合は他国はどれくらい石油を必要とするか。これは日本が一番左側で一です。断トツ高いのがロシア、で、むちゃくちゃ高いのが中国、インド、この数字が一番大事なところです。したがって、中国はこれを日本並みにしてもらうと、少なくとも石油の消費量は九分の一でいいということになろうと存じます、同じことをやるにしても。したがって、その技術は日本からお買いになったらいかがです、日本の技術を使われた方がよろしいのではないでしょうかと。ということが一つの例でもあります。
また、サウジアラビアというところで今石油がなくなったらどうするという話、カタールもLNGがなくなったらどうするというようなことをいろいろ先のことを考えておる、当然のことだと思いますが、今巨大な利益が出ている金をどこにつぎ込むかということに関して、教育につぎ込みたいという話でカタールと話をして、今そういった方向で従業員の、いわゆる従業員というか労働者のいわゆるレベルを上げるということと教育を徹底させるということに関してこれらの投資をされたらどうですということでいろんな形で、経済産業省やらまたその他の省庁と連絡を取ってこのODAの活用というのをそういった方向で使わさせていただいておる次第です。
○小林温君
是非力を入れていただきたいと思います。
中国の場合は、OECDに加盟をしておりませんので、援助するときに余りルールを守らずにしております。私と尾身大臣もアフリカに行って食事をした場所が中国にプレゼントをされた国際会議場だったりもしたわけでございますが、外務省のビルをプレゼントする、国会議事堂をプレゼントすると、こういう中国と一つは争わなければならない。
一方で、今お話にありましたように、仮に中国やロシアのエネルギー原単位を下げることができれば、結果的にパイが大きくなるわけでございますので、日本の売り物であるそういう技術を供与することによって安定供給に資するということもまた正しい選択だというふうに思います。
そこで、今度は財務大臣にお伺いをしたいんですが、資源開発や資源の貿易に関する資金の金融という問題がございます。これは国際協力銀行、JBICがその役割を果たしているわけですが、ここでも政府系金融機関の今改革の議論が進められており、影響が出るんじゃないかというふうに懸念もされているわけでございます。この効果ある融資を推進するために、今後の制度設計についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君)
先ほど来お話がありますように、資源を大きく海外に依存する我が国といたしましては、資源エネルギーの安定確保のために、この経済協力を活用していくということは極めて大事だというふうに思っております。JBIC、国際協力銀行につきましては、この国際金融業務は、その一環として、資源確保に不可欠な役割を果たしていくものと考えている次第でございます。
そこで、この国際金融業務について、今後、政策金融改革の中において、官から民へという観点から、民業の補完に徹して、政策金融として必要な業務に限定をして、新しい政策金融機関に承継されるということになっているわけでございます。その際、我が国にとりまして極めて大事な資源の海外における開発とか取得の促進に必要な業務につきましては、行政改革推進法において新しい機関に承継されるということが明記されておりまして、改革後も適切にこれを実施していくというふうに考えている次第でございます。
そういう中で、JBICの役割、特に日本の顔として、外国の首脳と会うときも、JBICの総裁は一人で会えるというような実態にもなっているわけでありまして、そういう国際的な顔としても活用していけるような体制をつくっていきたいというふうに考えている次第でございます。
資源金融の活用につきましては、現在、海外経済協力会議を内閣の司令塔といたしまして、そこで関係省庁間で緊密な連絡を取りながら、戦略的かつ効率的な進め方をしていくということでございまして、そういう観点を踏まえまして、しっかりと方針を決め、推進をしていきたいと考えている次第でございます。
○小林温君
資源国に行ってJBICの皆さんと、例えば現地の駐在の皆さんとお話をすると、自分ら体を張ってやっているんだけれども、果たしてその我々が正しいと思ってやっている機能がこれからどうなるんだろうということについて大きな懸念も持たれております。私、今大臣の答弁にもありましたように、この部分も機能強化を進めていくべきだというふうに強く思っております。
日本には中国のように国営の石油会社があるわけではございませんので、資源開発の主役は民間企業にゆだねざるを得ません。例えばいろんな新興の資源国に行っても、日本の商社や石油会社の駐在の皆さんが大変な努力をされているわけでございます。こうした努力を重ねている資源開発、供給の主役を担う民間企業に対して、出資や債務保証、貿易保険などのリスクマネーの供給というものをしっかりと行っていくことも私は重要だというふうに思いますし、ロシアや中南米の諸国あるいは中央アジアでは資源ナショナリズムと、資源を持っている国がそれをてこに存在感を大きくしていこうということで国家管理を強化したり、あるいはメジャーも再編強化をしている中で、我が国のリスクマネーの供給能力は、残念ながら石油公団廃止後、大幅に低下をしております。
石油公団の解散の経緯というのはいろいろ原因もあるわけでございますので、ここは真摯に反省すべきだと思いますが、同時に、リスクマネーの支援など必要な機能についてはここも私は更に強化をしていくべきだと思いますが、経済産業大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君)
石油公団に不良債権がたまったと、経営が極めて効率的でないという指摘が過去にありました。その際に、今や石油の調達市場が世界じゅうにできているんだから、必要ならお金出して買ってくればいいじゃないかというような論が先行したと。
ここは誤りだったと思いまして、日用品と違って石油を始めとするエネルギーは戦略商品でありますから、欲しけりゃ行って買ってくると、しかも適正価格で買ってくるなんということはこっちの意思でできないわけであります。ですから、上流開発にきちっと踏み込んでいくということが大事でありますし、そして原子力の推進等、別なエネルギーを持っているということがバーゲニングパワーになるわけでありまして、そこを見誤ってはいけないというふうに思うわけでありますが、しかし、石油公団の問題点の指摘が石油公団が要らないというような方向になってしまったのは、極めて残念なことでありました。
委員おっしゃるように、今資源国において自国の資源の国家管理がどんどん進んでいって、民間企業が日本に限らずかなり悪戦苦闘をいたしております。でありますから、余計に政府がそこのリスクを少しでも軽減するための御指摘のような措置をとることが極めて大事でございます。
政府による支援、そして石油天然ガス・金属鉱物資源機構、長い名前ですけど、私は資源機構と呼んでいますが、いわゆるJOGMECでありますが、これやあるいは御指摘の日本貿易保険など関係機関による支援を行うことが大事と。特に経済産業省といたしましては、来年度から関係機関による支援を一層強化するということで、この資源機構、これによる出資の上限を今までの五〇パーから七五パーに引き上げるということを関係省と折衝をしているところでございます。
あわせて、これ石油公団のときの反省点でもありますけれども、民間の創意と意思を尊重すると。官が必要以上に介入していかないということが大事でありますから、プロジェクト会社の出資比率を引き上げる際に、この議決権を有しない株で引き上げていくと。ですから、民間の創意を尊重しながら出資比率を引き上げるということに努めていきたいと思っております。
これからも官民を挙げて石油、天然ガス等の安定確保の供給に全力を挙げてまいります。
○小林温君
今JOGMECという言葉も出ましたが、JOGMECの皆さんにも資源国でたくさんお会いをしました。本当に山の中を歩いて探鉱をやられて、成果も出しているわけでございます。こうした日本の技術もこれから更に強化をしていくべきだと思いますし、石油が今戦略商品になって、どこでも簡単に手に入る時代じゃなくなったわけですので、民間の補完をいかに公的なセクターが行っていけるかということを今こそしっかりと立案の中に組み入れていただくべきだと思います。
そこで、若林大臣、先般ナイロビでCOP12に参加をいただき、また昨日は中国で日中韓の環境大臣会合にも御参加をいただきました。
この環境問題、日本は経済成長を環境に優しいという視点からもしっかりと実現して世界をリードしていく、そういう国になるべきだと思いますが、ただ、世界各国ともやっぱり環境問題の取組も利害関係を有しながら国益をもってその議論の場に来ているというふうに思います。日本も是非しっかりと主張するべき点は主張すると、CO2排出国による最大限の削減努力を促す実効ある枠組みをリードしていく必要があるというふうに思います。
パネルにもありますけれども、(資料提示)中国、インド、あるいはアメリカも実はこの取組には後ろ向きな中で、これまで懸命に日本が省エネを進めてきたわけですが、日本ばかりが重い負担を背負って正直者がばかを見るということにならないように是非していただきたいというふうに思いますし、こうした国際交渉を関係省庁をリードして進めていただきたいというふうに思いますが、御見解をお願いします。
○国務大臣(若林正俊君)
委員が御指摘のとおりの状況でございます。今排出削減努力を京都議定書に基づいて先進国三十八か国が努力していますけれども、この三十八か国が排出しているCO2、炭素量というのは世界全体の三分の一弱なんですね。三分の二強はこれに参加していないアメリカとかあるいは中国、インド、その他の諸国でございますが、もう今やこの地球の温暖化の問題は現実の世界人類の脅威になっているわけでございまして、その意味では、言わば地球の安全保障問題だというとらえ方をしなきゃいけないんじゃないかと考えております。
そこで、我が国の主張は、先進国あるいは途上国を問わず、すべての国がその国の能力に応じてやはり排出抑制に協力し合っていくというような新しい枠組み、体制をつくらなきゃいかぬという立場で主張をいたしておりまして、先般のお話ありましたケニアにおきますナイロビでの気候変動枠組条約の協議におきましても、かなり激しい先進国、途上国間の議論、あるいは先進国内部における思惑も含めました議論がございましたけれども、最終的には、もう細かいことは申し上げませんが、我が国が主張をしておりました線に沿いまして、二〇〇八年、我が国でG8が開催されます、そのG8に焦点を絞って、G8までに協議を重ねて、G8で新しい枠組みをつくっていこうじゃないかというような線で合意を見たわけでございます。そういう意味では、これからの一年有余というのは大変大事な時期に差し掛かっていると、こう思います。
私は、お話ありましたように、一昨日と昨日、北京に行ってまいりました。中国の環境問題を担当する大臣と協議をしてきたわけでございます。お互いにその置かれた状況が非常にデリケートでありますから、中国の場合も限界はあるんですけれども、しかし共通の認識として、このままで推移しますと、スターン報告にありますように、三十年後には少なくとも二度ぐらいの温度上昇が予想されるし、そういう温度上昇の影響を受けるのは実は途上国なんだと。まだ社会的基盤なども整っていない、食料問題も抱えている、そういう地域により多くの被害が出るんだという、そういうことについても共通の認識を得まして、できることはお互いに最大限協力し合ってやっていこうと。
そのときに問題になりますのは、おっしゃられましたような環境技術の問題でございまして、我が国は大変優れた環境技術、これは学習効果でありますけれども、世界にも誇れる環境技術を持っておりますし、そういう知見を有しているわけであります。その意味で、世界においてリーダーシップを発揮して実りのある成果を出していくのは我が国の責任ではないかと、こういうふうに思っております。委員のおっしゃるとおりだと思います。
○小林温君
是非、日本の世界最先端の環境技術もこれは世界にしっかりと発信をしていくべきだと思いますし、このCO2削減の議論でもやっぱり日本がリーダー役としての役割を今後とも大臣のリーダーシップの下、果たしていただきたいというふうに思います。
次に、税金の問題に移りたいと思います。
自民党におりますと、まあ与党でございますが、十一月の頭ぐらいからずっと税金の話ばっかりしております。減価償却の話もさせていただいておりますが、やはり今一つ問われているのはグローバルな競争の中でスピード経営というものをどう実現していくかだというふうに思います。
かつて覇権を握っていた半導体は台湾や韓国のメーカーに追い上げられ、抜かれてしまいました。今、液晶の分野、テレビ、今、年末商戦盛んですけれども、でも日本が最高級の品質のものを世界じゅうに供給して、今、日本の産業の稼ぎ頭でもありますが、これも追っ掛けられています。
そこの一つの原因が、やはり減価償却制度にスピード感がないということも言われているわけでございますが、このグローバルな競争を考える中で、今の減価償却制度あるいはこれからの在り方について、経産大臣、どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(甘利明君)
企業の競争力を高めていくためには、外国の企業、競争相手と競争条件をそろえる必要があります。外国企業は新しい設備をどんどん投入できるような税制があるのに、日本にはなかなか新しい設備に更新をできないような障害があるとしたら、これは競争力を減殺をすることになるわけであります。
そこで減価償却税制が大切になってきます。今、日本の税制は法定耐用年数が来ても全額償却をできない。しかも、最終的にも五%残存価額が残る。でありますから、なかなか新しい設備に更新をしづらいわけであります。で、一〇〇%きちんと償却ができる、しかも法定耐用年数を短くするということによって設備更新が進むわけでありますから競争力も付いてくるということになります。
なお、ちょっと誤解がありますのは、国税はともかく地方税についてという議論がありますけれども、この法定耐用年数を短くするとか一〇〇%償却をするということは、設備を新しいものに替えさせるという促進効果なんであります。
古いものがいつまでも残っていれば税金は余り入ってこないんであります。新しい、いいものに替われば税金は入ってくるんでありますから、そこのところにちょっと誤解があるんではないかと思います。新しいものに入れ替えるということは国の競争力を高めますし、税収としても結果としては国も地方も豊かになるということになるんだと思います。
○小林温君
安倍内閣の基本方針は、成長なくして財政再建なし、成長なくして日本の未来なしということだと思います。この考え方を具現化するための税制改正として、私は今、経産大臣からもお答えいただいた減価償却制度の抜本的な見直しが必要だと考えますが、昨年は要求側でしたが今年は査定側の尾身財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(尾身幸次君)
経済がグローバル化をしておりまして、この競争というのは国内だけではなしに国際的な競争というのが非常に大事であります。そういう中で、イノベーションを進め、国際競争力を強化する、成長なくして財政再建なしというのは安倍内閣の大きな柱でございます。そういう意味において、少なくとも税制においてはイコールフッティングの税制をつくるということが大変大事であるというふうに考えております。
今の減価償却の問題につきましても、ほとんどすべての国が一〇〇%まで償却できるのに日本は残存価値五%を残さなければいけない、あるいは、特に半導体などにそうなんでありますが、非常に法定耐用年数が長いために企業が早く償却できない、企業が償却できないために資金的なゆとりができないということが、また半導体産業が非常に厳しい競争にさらされ、シェアを低下している理由でもあるというふうに考えておりまして、こういう点については是正する方向で検討してまいりたいと考えている次第でございます。もとより、税制改正は与党税制調査会でも議論をしていただいているわけでございまして、そういう点についても御理解をいただかなければならないと考えております。
企業と家計といいますか、一般国民が遊離している、企業減税ばかりするのではないかというような御意見、御批判もあろうかと思いますけれども、企業の体質強化をし、競争力を強化することによって企業が好調な経営を続け、競争力を持ち、そしてそれによって雇用を増やし、そして所得環境の改善を通じて給料も上がる、家計部門に響いてくる、そういう意味での経済全体の活性化というのが大変大事であると考えておりまして、その経済の活性化を実現しながら財政再建を実現していきたいと考えている次第でございます。
○小林温君
財務大臣から前向きな発言をいただいて、思いは同じということも確認をさせていただきました。
ここで、菅総務大臣にお伺いをしたいと思います。
今の固定資産税の議論もあるかと思いますが、その前提としていわゆる三位一体の改革が今進んでいるわけでございまして、その権限と併せて税源の中央から地方への移譲がこれから進んでいくことになります。この際の地方税収というものがどうなるかということを考えると、まず、今議論になりました償却資産に掛かる固定資産税は偏在性が高いわけですし、地方の法人税も景気の影響を受けて税収が不安定、また偏在性もあるというふうに言われております。
私、自治体の安定的な財政運営を考えると、現在の基幹税、いわゆる税収の大部分を占める税が必ずしも将来的な基幹税である必要はないというふうに思います。国から地方への抜本的な税源移譲が検討される中で、将来的な地方税の歳入の割合、いわゆるポートフォリオについてどのようにお考えになられているでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君)
地方が自分で考え、自分の責任の下に様々な事業を展開できる、そして魅力ある地方をつくる、極めて大事なことであると思いますが、その前提となるのはやはり地方税であって、その充実を是非全力で取り組んでいきたいと思っています。地方分権改革や税制制度の抜本的な見直しの際には、国と地方の税源配分の見直しというものを一対一にできるように頑張っていきたいというふうに思います。
さらに、その際、この偏在度の小さい地方税については、私は具体的には地方消費税、こうしたものなどを実は念頭に置いております。
○小林温君
今、地方消費税というお答えいただきましたが、まあこれから偏在性がなく安定的な地方の税源をどうしていくかということは、やがて来る消費税の議論の中でもしっかりと、その国の税金をどうするかというだけではなくて、あわせて、三位一体の改革が進んだ後の国、地方一体となった税制の姿というものを私は議論していく必要があるだろうというふうに思います。
そこで、もう一問、総務大臣にでございますが、今、甘利経産大臣からも御言及がありましたけれども、法人税の減価償却制度が見直された場合には固定資産税の議論も必ず出てくると思います。私、これ今現在、例えば市町村などでは四割とか四割五分ぐらいの基幹税であるということも承知をしておりますし、その大きな金額を例えば国に合わせて減免をしろということを言う気はございませんが、例えば先ほど甘利大臣のお言葉をかりれば、新規投資分でありますとか、新たな税制のポートフォリオを考え、歳入のポートフォリオを考えていく中で、この国と地方のバランスというものも考えていくということは議論に値するんではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君)
減価償却制度におきましては、現在、国際競争力の強化、そういう観点から、法人税や地方法人二税、これについて議論が行われているということは私も承知をしております。ただ、この法人税、地方法人二税については、投下資本を回収するため所得課税を減価償却を行う、そういうことだろうというふうに思います。
一方、固定資産税は、資産の所有と市町村の行政サービス、その間にある受益の関係に着目をした資産価値に応じた税負担を求めている、それが固定資産税であるというふうに思っています。政府の税制調査会、先般総理に答申をされましたけれども、この調査会の中でも、これ、諸外国の実態も踏まえた上でも、固定資産税における償却資産については、資産課税として課税対象の資産価値を評価するために減価を行っているものであり、法人税の減価償却とは趣旨が異なる、こういう実は報告もいただいております。
総務省としては、仮にこの法人税において減価償却が認められた、こうした見直しをされた場合においても、資産課税であるこの性格を擁しています固定資産税の現行の評価方法、これは変える必要がないというふうに考えています。
○小林温君
自民党の税制調査会、今週、来週が本当の山場でございますので、また寝ないで勉強しながらこうした議論を続けさせていただきたいというふうに思います。
最後に、現在、いわゆる日本版のNSC、国家安全保障会議の検討が進められております。これは、官邸の機能を強化して、総理のリーダーシップの下で専門家が安全保障にかかわる問題に対処していくという枠組みをつくるものだというふうに思いますが、塩崎官房長官などもかつて党でこういう御提言をまとめていただいたというふうに承知をしております。
ただ、いろいろやはり今までとがらっとその組織も変えるわけでもございますし、問題点も浮かび上がってきております。それは、省庁設置法の問題でありますとか、あるいはそのスタッフをどのように、優秀なスタッフをどのように充実をさせたりあるいは確保していくかと、それから民間も含めて人材の登用をどのように行っていくかということでございまして、これは予算措置においても思い切った改革が求められていると私は思います。
これは、正に新時代の日本の政治の枠組み、安全保障の枠組みをどうするかということだというふうにも思いますし、是非、総理のリーダーシップで時代に即した改革を進めていただきたいと思いますが、総理の御決意をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君)
我が国の安全保障政策につきましては、官邸はもちろんでございますが、外務省、防衛庁を含め、関係省庁がこの万全な体制を期するために努力をしているわけでありますが、その中におきまして、この我が国の安全保障の万全を期するために、政治のリーダーシップを強め、迅速な安全保障にかかわる政策を立案そして決定をしなければならないと、このように考えております。
その中におきまして、私を議長とする国家安全保障に関する官邸機能強化会議を設置をいたしまして、外交、安全保障に関する官邸の司令塔機能を再編、強化するための施策について検討を始めたところでありまして、来年二月末を目途に意見を集約をする予定でございまして、この会議の意見も踏まえまして、我が国にふさわしい外交、安全保障に関する官邸の司令塔機能を強化してまいりたいと、このように思います。もって国民の生命と安全を守ってまいる所存でございます。
○小林温君
国民の生命と安全を守っていただくということで、資源安全保障、あるいは例えば食料安全保障ということもございます。正にこれからNSCも含めてしっかりとした取組をお願いをして、質問を終わります。ありがとうございました。