[第165回 参議院 経済産業委員会 2006年11月28日]
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○小林温君
おはようございます。自由民主党の小林温でございます。
趣旨説明から若干時間が経過しておりますが、この法律の改正案の重要性にかんがみ、今日は大臣始め皆さん方に御質問させていただきたいというふうに思います。
昨日、あるところで、甘利大臣はさすがエキスパートらしく答弁が堂々としていて安心して見ていられるというふうに報告をさせていただいたこともありまして、今日はよろしくお願いいたします。
二十一名の死者を出したパロマ工業のガス瞬間湯沸器事故、それから松下電器産業の石油暖房機による一酸化炭素中毒事故、それにシュレッダーによる幼児の指切断事故、ソニー製リチウムイオン電池発火事故など、近年、製品事故が相次いで発生をしているわけでございます。製品事故の一義的な責任はメーカーにあるのはこれは間違いないわけでございますが、今回、調査の過程で、パロマ事故の発生を経済産業省は当初から把握をしていたのにもかかわらず、省内における連携不足等から対策が遅れたということを、これはやはり深く反省をしていただいて、今後、この法案の成立後、施行も含めて製品事故の再発防止を徹底をしていただきたいというふうに最初に申し上げておきたいと思います。
この改正案は、消費生活用製品の使用に伴う一般消費者の生命、身体に対する危害の発生、拡大を防止するために、製造・輸入事業者による重大製品事故の主務大臣への報告の義務付け、これに基づく主務大臣による事故製品の名称、型式、事故の内容等の公表、販売事業者等による事故情報の通知、危害発生、拡大防止措置への協力などの措置を講じようとするものでございます。
そこで、まず最初に、例えば新聞、雑誌等を見ても、またテレビでも最近、製品事故に関する報道を多数目にするわけでございます。実際のところ、この製品事故というものはどの程度増加をしているのか、またその原因をどのように分析をされているのか、経済産業省としての認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松井英生君)
お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、最近、製品事故は増加をしております。独立行政法人製品評価技術基盤機構、通称NITEでございますけれども、これの事故情報収集制度によりますれば、平成七年度に報告されました製品事故が約千件であったのに対しまして、平成十七年度におきます製品事故は約二千四百件に増加をしてございます。
この理由といたしましては、いろんなことが考えられますけれども、我々といたしましては四点ほど考えております。
まず第一点目は、製品の機能の高度化が進みまして、様々な機能を持った製品が次々と市場に送り出されております。また、事務用機器が家庭に普及するなど、消費者の使用形態の変化と多様化も進んできております。このように、消費者が接する製品の種類と数が増加していることが、まず事故を増大させている一つの要因と考えられます。
それから二つ目は、製造事業者も機能の高度化や多様化、さらにはコストダウンを優先をして、相対的に安全マージンの確保をおろそかにしていたという面も否めないと考えられます。
それから三点目は、例えばひっくり返したら火が消えるストーブですとか過熱防止装置が付いている機器ですとか、様々なフェールセーフ機能を備えた製品が最近増えてまいりまして、これに消費者も慣れてしまって、結果として消費者の製品の危険性に対する認識が若干弱まっている点も否めないと考えられます。
加えまして、近年、やはり製品事故に対する消費者それから世論の感度が高まってきておりまして、製品事故と認識される事故が増加し、また報道されるものが非常に増えてきているというようなことが考えられます。
この四点によりまして、近年、製品事故の報告されている数が増加していると、このように分析をしてございます。
○小林温君
十年間で千件から二千四百件になっていると。私の感覚だと、あれっ、そんなものかなという気もするわけですが、今ほど四つの理由についてお答えをいただきました。製造事業者側もコストダウンを優先して安全の確保をないがしろにしていた、あるいは、消費者も安全機能が備わった商品に慣れてしまって危険性に対する認識が弱まっているというような分析もございました。
その中で、消費者の接する製品の種類と数が増えていると。あるいは、消費者の使用形態も変化しているということを今お答えになられましたが、売る方からすると、今、やはり少量で多品種で、そこから利益を上げていく、あるいはそのすき間の新しい製品を開発して、そこで市場を広げていくということが多分に行われているわけでございまして、やはりこういう使用形態の変化や製品の多様化の進行というものについては、これは今回の法案のみならず、経済産業省あるいは行政全般がしっかりと認識をして、どう対応していくかということを十分に考えていただく必要があると思います。
後ほど国民生活センターのことについても質問させていただこうと思いますが、いろんな実験を見せていただきましたが、私の感覚で言うと、あれっ、このぐらいしか実験していないのかなという感じもいたしました。日々新たな製品が開発をされたりあるいは輸入されているわけでございますから、当然その中に潜む危険というものはもう日々膨大なものになっているはずでございまして、そういうそれぞれの製品に対してどういう危険が存在し、それにどう対応していくかということについては、やはり抜かりなく行っていく必要があるんだろうというふうに思います。
そこで、もう一つ、最初にお触れをしましたように、省内における連携不足から対策が遅れたということは今回の法律の改正においても問われていくことだろうというふうに思いますが、当然、市場や製品の多様化、消費者の使用形態の変化に合わせて、やっぱり行政の側も柔軟に、不断にその組織を見直して縦割りを排除していくということ、これは大変重要なことだというふうに思います。
今回のパロマの件で、ガス消費機器の事故に係る情報収集体制一つを取ってみても、ガス供給者の保安に係る規制は、これは原子力安全・保安院のガス安全課と液化石油ガス保安課が担い、製品の安全に係る規制は製品安全課と日用品室が担っていて、省内でこの事故情報が共有されていなかったことがその後の被害の拡大につながったというふうに分析をされているわけでございますが、今回の法改正までに、消費生活用製品安全法、現行法による回収命令は、先ほど来触れております松下の石油ガス温風ヒーターとパロマ工業のガス瞬間湯沸器の二件について出されただけでございます。国民の安全を確保するということは、これはもう国の基本的な責務であって、製品安全確保に向けて今回の法改正も含めてより積極的な態度で臨むべきであるというふうに私は思いますが、大臣、この点について、法改正も含めた決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君)
御指摘のとおり、国民生活の安全と安心の確保というのは国家としての最大の責務だと思います。
そして、今回御審議をお願いをしております消費生活用製品安全法、これは正に消費者が日常活動の中でだれもが身近に接している製品の安全を確保をする、重大事故があった場合にはそれを遅滞なく関係当局が把握して、それへの対処が迅速にできるようにするということであります。
今までは明確に法律に報告義務を書き込まれていませんでしたけれども、法改正によりまして、重大事故は遅滞なく報告をすると。それを受けて、とにかく再発防止の措置を直ちにとると。必要とあらば製品回収をし、もちろん製品自身に問題がある場合には改善命令をすぐ出すということでありまして、被害を迅速にとらえて、拡大させないということのための法改正を今お願いしているところであります。
小林先生御指摘のとおり、省内の情報の共有ということについても後れを取っていたと認めざるを得ないと思います。データベースをきちんと構築をして、それが省内全課で共有をして対処がスピーディーにできるようにしっかりとしていくというための改正でございまして、この改正案を御承認いただきましたら直ちにその体制を法律にのっとって対処をすべく、今から体制整備をしているということであります。
国民が安全、安心をして生活ができるように、より一層積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小林温君
再発防止に向けての取組あるいは体制の整備について力強い御決意をいただきました。
それで、去る十四日に、当委員会は、神奈川県の相模原市にある内閣府所管の独立法人国民生活センターへ視察に行ってまいりました。この点についてはほかの委員の皆さんからも質問があるかと思いますが、国民生活センターでは、全国消費生活情報ネットワークシステム、通称PIO―NETのデモンストレーションや、国民生活センターが実際に商品を購入してその安全性などについてテストを行う商品テストの現場を見てまいりました。
PIO―NETについては、消費生活センター、全国にある個々の相談員が消費者からの苦情を苦情聞き取りによって収集し、その情報をネットワークで国民生活センターと結んだものでございますが、二〇〇五年度では全体で百三十万件もの情報を収集していると。その八割から九割は契約上のトラブルで、残りが製品安全情報に関するものだということでございました。また、商品テストについては、いろいろ見せていただいたんですが、自転車用の空気入れですとか、電子レンジを用いて加熱する湯たんぽなどの実験映像等も見てまいりましたが、非常に衝撃的なものもあったということも是非報告をさせていただきたいというふうに思います。
そこで、視察を踏まえて幾つか質問させていただきたいんですが、一つは消防庁さんにでございます。
ジェット式の消火器についての実験結果を見せていただきましたが、これは見ていると、てんぷら油の火災で火が上がっているところに消火用のジェット噴射をシュッとやると、火の勢いを止めるどころか強めているかのように見えるものが出回っている、そういう現場も見てきたわけでございますが、なぜこのようなものが市場に流通しているのか、それについて消防庁はどのような規制をしているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(寺村映君)
名称といたしまして、エアゾール式簡易消火具と呼んでおりますけれども、この技術基準は消防庁の告示で定めております。その性能を確認する方法といたしまして、日本消防検定協会の鑑定制度というのがございます。
御指摘のとおり、エアゾール式簡易消火具の中にはてんぷら油火災に有効でないものもありますけれども、鑑定に合格したものについてはてんぷら油火災に有効か否か、その製品に適応する火災の表示がされております。鑑定マークの入ったものでそういうてんぷら油火災に有効と表示されたものについては、効果がないというようなものはないと承知しております。
しかしながら、てんぷら油火災に有効と表示されているにもかかわらず消えないものがあるということにつきましては、消防庁といたしましても以前から把握しているところでありまして、消防庁のホームページ上での消火実験の公開や消防白書などで注意喚起を図ってきたところでございます。また、平成十六年十月に国民生活センターがエアゾール式簡易消火具に関する試験結果を発表した際には、消防庁にも情報提供をいただきまして、全国の都道府県、市町村に対し、鑑定マークの付されたエアゾール式簡易消火具を推奨するよう改めて通知したところでございます。
今後とも、消費者に対しまして、購入する際には鑑定マークやその製品に適応する火災をよく確認するよう消防機関など関係機関を通じて引き続き呼び掛けてまいりたいと考えております。
○小林温君
消火器なんというのは、当然買ったときに使えるものだと思って、その実際の事態が起こるまでは置いてあるものでございますので、その緊急事態に仮に何か不測の事態が発生するということになれば、特にこれが重大な事故につながるということであるとすれば、これは極めて国民生活上大変な問題だと思いますので、是非、これもお話を聞きますと、例えばディスカウントのスーパーなどにその輸入品などがいろんな国から入ってきたりして消火用というふうに張られていたりもするようでございますので、是非対応の方をお願いをしたいというふうに思います。
特に、これは消火器というふうに分類をされているわけでございますか。
○政府参考人(寺村映君)
このエアゾール式簡易消火具は消火器とは分類されておりませんで、別のものでございます。
○小林温君
エアゾール式の消火器であるけれども、消火器としては分類されていないということでございます。この辺の部分も含めて、是非対応をしっかりしていただきたいというふうに思います。
今回のこの法案の成立を受けた場合に、このエアゾール式の消火器がどういう取扱いになるんでしょうか。経済産業省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松井英生君)
お答え申し上げます。
エアゾール消火器は、現在のところ消防法の規制対象とはなっていないものと承知をしております。したがいまして、今回御審議いただいております消費生活用製品安全法の対象になります。
したがいまして、エアゾール消火器の製造又は輸入を行う事業者には、エアゾール消火器によります重大製品事故が生じたことを知った場合には、事故報告を経済産業省にしていただく義務が生じます。
また、消費者の生命、身体に重大な危害が発生する急迫した危険がある場合におきましては、消費生活用製品安全法に基づきまして回収等の危害防止命令の発出などを行うことになります。
○小林温君
繰り返しになりますが、消火器と書いてあると、当然消防法の対象かなというふうに思うわけですが、現実にはこのエアゾール式の消火器は消防法の対象でないわけでございます。今回の法改正で、こうした、どちらかというと行政のすき間にあったり、あるいは製品の多様化の中で対象が明確でないものについても、新しい法改正の中で対象として取扱いがしっかりされると、そういう受皿の機能も今回の法案の改正というものは持つというふうに私は思いますので、この点については是非評価をさせていただきたいと思いますし、運用においても徹底していただきたいというふうに思います。
消費者の使用形態の変化と多様化、重大事故の可能性がある商品がその規制の対象となっていない例というのはいろいろと散見をされるわけでございます。後ほど他の委員からも御指摘あろうかと思いますが、カラーコンタクトレンズなんかも、まさか、視力を矯正する、補正するために使おうと思ったものが、色を付けたり光らせるために使っているとは思わないわけでございまして、こういう製品というのは少なからず存在するんだろうというふうに思います。
是非、いろんな縦割りの排除の必要性というものはだれもが認めるところだと思いますが、新しい消費者の嗜好の多様化等も踏まえて、是非、対象外の製品が市場に出回るということが、しかもそれが重大事故につながるということがないようにお願いをしておきたいというふうに思います。
で、事故情報の共有が経産省の中でできていなかったということについて先ほどお答えをいただきましたが、これは省庁間でも同じことが言えるんだろうというふうに思います。これは、商品情報から事故情報の共有まで強化をしていくということが大事だろうというふうに思います。
先ほどお触れをしたPIO―NETでございますが、経済産業省はこのPIO―NET端末の設置を希望しているというふうにお聞きをしておりますが、仮にPIO―NETと経済産業省の端末が接続をした場合に、経産省としては何が可能となって、その際得られる情報をどのように活用しようということでこの設置を希望しているのかということについてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松井英生君)
お答え申し上げます。
現在、経済産業省におきましては、製品事故や悪質商法につきまして必要性が生じた場合、その都度製品名や事業者名を特定して内閣府に個別に問い合わせ、PIO―NET検索と該当データの提供を依頼している状況でございます。
仮に、先生おっしゃるとおり、PIO―NETの端末を経産省内部に設置をして直接PIO―NET検索が可能になりますと、二つ良い点がございます。
まず第一点目は、事故の情報が寄せられた際、同一の事業者の製品、あるいは同種の製品の事故の有無や、事故の総数を瞬時に確認できるようになりますので、本法に基づきます体制整備命令や危害防止命令を機動的に発動する端緒となると考えております。
それから、二点目でございますけれども、これは今回の法律とは直接関係はございませんけれども、実は当省には悪質商法の問題が随分山積しておりまして、このような悪質商法の相談が寄せられた際にも、同一の事業者や同種の手口によります被害の程度あるいは範囲につきまして、様々な角度から分析を行うことができるようになりますので、深刻な被害を惹起する商法や業者を早期に発見して厳正に取り締まる端緒を得られるものと考えております。
このように、PIO―NETへの接続は、当省の消費者政策を機動的かつ効率的に行う上で極めて重要でございます。現在、内閣府におきましてPIO―NETをどのような形で各省と共有していくかというような検討が行われていると承知をしておりますけれども、実現に向けた結論が一刻も早く出ることを期待をしております。
○小林温君
PIO―NETへの接続が可能になれば機動的、効率的な対応が可能になるというお答えでございまして、この部分は、先ほどの大臣の、今回の法改正の目的とも合致するものでございますので、であれば、是非この問題点をクリアにした上でPIO―NETを活用をすべきだと私は思います。
そこで、内閣府にお尋ねをしたいんですが、経産省のみならず、このPIO―NETへの接続あるいはその効果的な活用について要望があるというふうにお聞きをしております。そして、その点について現在議論が重ねられているというふうに承知をしておりますけれども、各省庁に接続する場合の検討課題や現在までに上がっている論点にはどういったものがあるのかということについて御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(堀田繁君)
お答えいたします。
PIO―NETの仕組みにつきましては、委員の方からも既に御説明があったところでございますけれども、国民生活センターと地方の消費生活センターをオンラインで結びまして消費生活相談情報を収集しております。その収集した情報は、これまでは消費生活相談員の相談業務への支援とか、あるいは国民生活センターが行います消費者への情報提供といったところに主に活用されてきておりまして、個々の事例を外部に提供するということは原則念頭には置かれてこなかったものでございます。
他方、今も議論ございましたように、最近の製品事故の多発あるいは悪質商法の増加を背景に、PIO―NET情報の有用性というものが認識されるようになってきております。こうした情報が様々な機関に提供されることは消費者政策上有効であるというふうに考えております。
このため、内閣府では、PIO―NET情報をより有効に活用していくため、外部の有識者とかあるいは関係者から成ります苦情情報相談の効果的な活用のための検討会議というものを九月に開催させていただいたところでございます。
検討会議では、まず、PIO―NETの現状、それから利用のルールといったものについて委員の皆様方にも把握していただいた後、現在、関係省庁それから消費者団体、弁護士会等からのヒアリングを行いつつございます。本日もその委員会が開催されているところでございます。さらに、各地方の消費生活センターあるいは都道府県にもアンケート調査を行いたいというふうに考えております。
これまで既に議論をしておるわけですが、出された意見を若干御紹介させていただきますと、基本的には有効に活用していくという方向については多くの委員が賛同しているかと思いますが、一部の意見としましては、PIO―NETはそもそも相談処理のシステムであることから、PIO―NETの活用と消費者の安心して相談できる環境といったものの調和をどう図っていくか常に念頭に置いておかなければならないといった御意見だとか、あるいは、個人情報だけ抜いても他の情報と突合することで個人を特定できるような情報がないかどうか考えるべきであるといった御意見、それから、相談情報には苦情を通報するような情報と自分の抱えているトラブルを相談するような情報の二種類があって、恐らくPIO―NETの中には本質的には自分の抱えているトラブルを相談する性格の情報が多い、その辺のところを今後考えていく必要があるといったこと、それから、仮にPIO―NETの情報が法執行省庁が常時見られるようになった状態になったとすると、相談者を紹介してくれといった照会が増加いたしまして、それが常態化してしまうと相談業務が一体どうなってしまうのだろうといった不安もあるといった点が出されております。
いずれにしましても、今後は、ヒアリングとかアンケート調査の結果を踏まえまして論点を整理した上で、できるだけ早く議論を進めてまいりたいと考えております。
○小林温君
今、四点ほど今の論点というものをお示しをいただきました。それぞれそういう論点が存在しているということは理解をしておるわけでございますが、PIO―NETのデモンストレーションも見せていただいて、きちっと整理された情報がサーバーの中に存在をしていて、それをいろんな検索方法を組み合わせることによって的確に得られるという極めていいシステムだというふうに私も拝見をしてまいりましたので、先ほど例えば経産省から要望事項の中にありました悪徳事業者や例えばクレームの多い企業などに関する情報が仮にそこから入手することができれば、取締りや消費者への情報提供も迅速に行えるようになるという点もあるんだろうというふうに思います。
是非、それぞれの論点クリアをしていただいて、どの部分については情報の共有が可能かと、そのためにはどういうシステム上の調整が必要かということについて速やかな対応をお願いをしたいというふうに思いますし、結論も、今、先ほど来質問の中で述べさせていただいているように、まず事故が多発していると、それから国民の関心も集まっているということでもございますので、できれば前倒しでもしていただいて結論を出していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(堀田繁君)
先ほど述べましたように、これからアンケート調査等をしっかりやりまして、さらに、論点につきましてももう一度きちっと整理した上で御議論をしていただきたいというふうに考えております。
ただ、議論につきましては、できるだけスムーズにいくように委員の協力を求めていきたいというふうに考えております。
○小林温君
少しパロマの事故について触れていきたいと思いますが、この法案の提出の契機ともなった湯沸器事故においては、その製品自体に問題があったことはこれは確かなことでございますが、同時に、機器の改造が行われていたというふうに報道もされておりますし、調査結果も出ております。そういう点から考えると、改造が行われていなければ事故は起きなかった場合もあるわけでございまして、この改造問題というのはその製品の問題と同程度に重要な問題だと思います。
しかしながら、経済産業省が八月にまとめた事故報告書においては、改造を行った者は特定できなかったというふうに記載をされております。これは改造を行った者に対する追及が不十分だったのではないかというふうに思いますが、これ保安院長ですか、どういう御見解でしょうか。
○政府参考人(広瀬研吉君)
お答え申し上げます。
経済産業省では、パロマ工業の二十八件の事故のすべてにつきまして、職員自ら現地調査や立入検査を行いまして、警察や消防を含めた関係者に話を聞くなど可能な限りの調査を行ったところでございます。しかしながら、事故発生時から長期間が経過をしていることなどから、事故の発生した機器や関係者の所在がつかめない場合などがありまして検証には限界がありましたために、不正改造について確実にだれが行ったのかにつきましての特定には至りませんでした。このような状況ではございますが、経済産業省としてできる限りの調査はしたものと考えております。
なお、経済産業省としては、今後、半密閉式ガス瞬間湯沸器の安全装置について容易に不正改造されない構造を製造時の技術基準として要求するなど、所要の対策を講じていく考えでございます。
○小林温君
今、原子力安全・保安院長からもお答えをいただきました。現実的には、一般の消費者がガス瞬間湯沸器のようなガス機器の改造を行うということはよっぽど慣れている方でなければ通常考えにくいわけでございます。すべての場合ではないとしても、当然ここにはガス機器の工事事業者が介在をしたというふうに考えることが合理的だというふうに思いますが、このような危険な改造を専門知識を有するべき工事事業者が仮に行っていたとしたら、これ許し難いわけでございます。
製造事業者の責任というのはもちろん追及するべきだと思いますが、このガス機器の改造についても工事事業者などに対する規制の強化を行うことが必要だというふうに私は思いますが、これはいかがでしょうか。
○副大臣(山本幸三君)
御指摘のように、安全装置を不正に改造したということがありましたわけで、これに対して制度的な歯止めが働かなかったということが問題点として確かにございます。したがいまして、この点はこれをきっちりと制度を改めていかなきゃいけないというふうに思っておりまして、省令改正等で対応したいと思っております。
具体的には、ガス機器のうち構造、使用状況等から見て工事の欠陥によって災害が発生するおそれが多いものにつきましては、現在、特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律というのがございまして、特定の工事を行う場合は、この工事事業者に対して有資格者がその工事の監督をしなければいけないということを義務付けているわけでございます。これがちゃんと行われていれば問題は起こらないわけですが、今般の半密閉式ガス瞬間湯沸器などにつきましては、軽微な場合にはこれが外れていたわけですね。したがって、今回の事故を踏まえまして、今回のような安全装置の機能を変更する工事についても安全装置の機能を停止させるような不正改造を防止する観点から有資格者による監督を義務付けようと、そういうふうに省令を改正して対応したいと考えております。
また、安全装置が容易に不正改造されない構造でなければいけないわけでありまして、これはそのように製造又は輸入時の技術基準として追加したいということで、これもガス用品の技術上の基準等に関する省令を改正して対応したいと思っております。そういうことで万全を期していきたいと考えております。
○小林温君
例えば、ガス湯沸器を買う消費者から見れば、だれが製造者でだれが販売者で、それでだれが工事事業者であるかということについては余り関係のない話でありまして、これがいいから買って家に付けたんだということで、仮に事故が起きたときに、ではそのどの部分に問題があったかということは、ある意味では最初の段階では全く考えていないわけでございます。ですから、行政の側では、それぞれの段階において安全の確保のためにどういう対応が必要かということを、今お答えいただいた点も含めてこれから更に広いお取り組みをお願いをしておきたいというふうに思います。
そこで、その製品安全を確保する上でやはり消費者と直接接する販売事業者、それぞれに責任があるというふうに私、先ほど申し上げましたが、と同時に、やはり販売事業者の役割というものは、直接消費者と接するという意味で非常に大きいというふうに思います。
これまでの審議においても販売事業者にも報告義務を課すべきではないかという議論もあったというふうに承知をしておりますが、販売事業者は当該製品の設計、製造にかかわる者ではないので製造事業者と同等の法的責任を負わせることは無理だという留保が付いたというふうに承知をしております。しかし、やはり製品安全問題に取り組む上でしっかりと役割を果たしていくべき事業者として販売事業者が位置付けられるということについては、これは変わりはないというふうに思いますので、この点について経産省としてはどのような取組を考えておられるでしょうか。
○副大臣(山本幸三君)
御指摘のとおりでございまして、販売事業者はこの製品の安全性に一義的に責任を負う立場ではございませんので、報告の法律的な義務付けは製造・輸入事業者に限っているわけではございますけれども、しかし消費者と直接密接な関係があるという意味では、やはり御指摘のように安全問題に取り組む上でしっかりした役割を果たしてもらわなければならないと考えております。
そこで、今回の改正案におきましては、販売事業者自らによる製品事故情報の収集と消費者への適切な情報提供、あるいは重大製品事故の発生を知った場合における製造・輸入事業者への通知、また製造・輸入事業者が行う回収等の危害防止措置への協力、そういうことにつきまして販売事業者としては、努力義務でございますけれども、これを法律上の努力義務として明らかにさしていただいたところでございます。
これが実効を上げるためには具体的にどういうことをやったらいいのかとよく分かるようにしなければいけませんので、経済産業省としましては、販売事業者が自主的に行動を取るための自主行動指針というものを策定いたしまして、そうした努力義務を果たす上で取るべき対応を具体的に分かるようにして販売事業者の積極的な対応を促してまいりたいと、そういうふうに考えております。
○小林温君
今日は、消費生活用製品安全法について、まず経済産業省においては省内における情報共有、コミュニケーションの円滑化、省庁間においても内閣府のPIO―NETの情報の共有も含めたコミュニケーションの円滑化の強化などについてお願いを申し上げました。また、その製造事業者、販売事業者、工事事業者それぞれに対して適切な対応、規制等を行っていただくことも今確認をさせていただいたことでございます。
こういうことを、具体的には今回の法改正により報告されることになる事故情報を迅速かつ的確に処理をしていただくということになると思いますが、経済産業省としてこの改正法を的確に実施するために、まあ重ねてになりますけれども、これまでの反省も踏まえてどのような体制強化をしていく方針か、大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君)
パロマの事故に象徴されますが、なぜああいうものが起きて迅速に対応できなかったかを反省をいたしますと、まず情報が我が省に届かなかった。欠陥があるかないか先方の判断だけに任せていると、パロマ自身はこれは欠陥ではないと言い張る限りは報告をしないんでありまして、あるないにかかわらず重大事故は報告せよという体制に、そういう法体系にしたわけであります。あわせて、担当課ごとに情報が別々に入ってきて共有体制ができていないといいますと、迅速な対応ができない。そこで、データベースを整備をしてそれぞれの部署がこの情報を共有をするということが大事であると。あわせて、この種の情報はいろんなところから入ってくるわけであります。
先ほど来御議論がありますように、国民生活センターに苦情が来る、あるいは事故であれば消防署に第一報が入る、そういう関係部署との情報の共有、連携ということも極めて大事なことになっているわけでありますから、省内の体制をきちっと取るということと、省外との連携をできる限り迅速に取れるような体制をしいていくと、この内と外の関係が、体制整備が大事であるというふうに思っておりまして、そういう体制の下に情報の共有、そして原因の分析に関する連携も深めていきたいというふうに思っております。
こうした一連の措置を通じまして、消費者が一般に接する製品の安全確保を格段と向上させていくという決意でございます。
○小林温君
ありがとうございました。終わります。