[第164回 参議院 外交防衛委員会 2006年4月25日]
○川口順子君
今、日本がアジアで進んだ国としてのその兄貴分といいますか、と言うとちょっと言葉に問題があるかもしれませんが、経済的なその大国として協力すべきところはしていくというお話で、そういったその立場あるいはスタンスで今後の交渉をやっていくということも重要であるかというふうに私は思っております。
今回の日本・マレーシアのEPAにおきましては自動車分野の関税問題が非常に大きな項目で、重要な項目であったというふうに承知をいたしております。企業の立場に立って考えてみますと、これ、経済産業省から小林政務官が御出席をいただいていますのでお伺いをしたいと思いますけれども、企業の立場から考えますと、そのアジア全体に日本と二国間の様々な協定があり、それから日本以外の国同士の間でも様々な協定があるわけでございまして、特に日本にとって重要な、あるいはそのアジアのほかの国にとっても重要な自動車産業という観点から見ますと、どのような国際分業の形がアジアの中で今後展開をしていくのか、それをEPAがどのように影響を与えていくのかというのは、それ自体非常に興味が深いテーマであるというふうに私は思っておりますが、今回、その自動車が大きな問題であった、あるいはタイにおいてもそのようなことがあるということを前提に考えましたときに、政府として、自動車産業においてどのようなアジアの中で国際分業のネットワークがつくられるということが望ましいというふうにお考えなのか、あるいはそれに基づいてどのようなEPAの戦略を考えていらっしゃるのか、その辺りについて御所見を伺わせていただければ幸いです。
○大臣政務官(小林温君)
お答え申し上げます。
川口委員も白いワンボックスカーにお乗りでございますが、今の車というのは高度電子部品の塊で、あるいはハイブリッドなども含めて、日本の環境技術を世界にアピールする、これからも日本の競争力の核になっていただきたいということで期待をされているわけでございます。そういう中で、我が国の自動車メーカーはアジアの自動車産業の実情に応じた国際分業体制というものを構築をしております。
ポイントは二点ございまして、まず第一に、日本から完成車を輸出するのではなくてアジアの中で完成車を現地生産している点にございます。そして二つ目は、現地生産に当たって必要な部品は日本やASEANなどそれぞれ最も競争力のある国から調達しているという点にございます。例えば、タイからディーゼルエンジン、フィリピンからトランスミッション、変速機ですね、それからマレーシアから電子部品、日本からは更に高度な部品を調達し、タイでアジアの戦略車種、例えばピックアップトラックでございますが、こうしたものを組み立てて世界市場に供給するというネットワークを形成しているわけでございます。
経済産業省といたしましては、このようなアジア大での最適な分業体制が今後の日本の自動車産業の競争力の基礎となっているというふうに認識をしておりまして、このため、今回御審議いただいているマレーシアの件も含めまして、アジア各国とのEPAを通じてこの国際分業ネットワークの形成を促し、更に産業の国際協力を強化をしていきたいというふうに思っております。