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国会発言録

[第164回 参議院 経済産業委員会 2006年4月20日]

小林ゆたか写真

○直嶋正行君

 さっき、大臣のお答えの中で、当然これは世界全体でやっていかなきゃいかぬから、中国だとかインド、もちろんアメリカ、こういった国々が参加すると。ですから、アメリカは参加してもらって、途上国のそういう大どころはきちっと参加するような仕組みにしなければいけないと、そういう思いも含めてお話がございました。

 私はそれは非常に大事なことだと思うんですが、もう一つ申し上げますと、今のこの京都議定書の第一約束期間で取り決めた仕組み、要するに、各国にそういう削減目標を決めて、今議論している排出権取引も含めた中で、こういうメカニズムでやっていくのか、あるいは次の新しい参加者も含めて、一からもう一回目標を立てて別のやり方でやっていくのかと。これも、例えばこれからの排出権取引なんかの定着具合にも相当影響が出てくるというふうに私なんか思っているんですけれども、こういうやり方も含めてちょっとお答えを、お考えのところをお聞かせいただければというふうに思います。

○大臣政務官(小林温君)

 私がお答えをいたします。

 先ほどの大臣の答弁の中にもございましたように、第一約束期間が終了する二〇一三年以降の国際的な枠組みについては、米国、中国あるいはインド、ブラジルといった主要な排出国が実効的な取組を行うものとすることが必要だというふうに認識をさせていただいております。

 繰り返しになりますが、昨年開催された気候変動枠組条約の第十一回締約国会議では、すべての国が参加する対話の開始が合意をされました。この対話の場などを通じて、すべての主要排出国が参加をする国際交渉を早期に開始することを目指してまいります。

 また、現行の京都議定書を補完するため、米国、中国、インドも参加するアジア太平洋パートナーシップ、APP、ここでも日本が主体的な役割を果たしていく、また技術協力を軸とする取組も積極的に推進していくということになっております。

 いずれにいたしましても、それぞれのこうしたポスト京都の枠組みの中で、日本が存在感を示し、そして主体的な役割を担っていくということがポスト京都の体制整備につながるものというふうに考えておりますし、排出権取引も含めた現行の今進んでおります枠組みについては、その進み具合も含めながら、あるいは対話に参加をしてくる各国の間で現行の取組の評価もさせていただきながら、このポスト京都の中に生かしていくことになるというふうに考えております。

○山根隆治君

 現状の問題点について具体的にお尋ねをいたしておきたいと思います。

 まず、数値目標を達成した後の地球環境というものはどのようになってくるのかということについて実はお尋ねをいたしておきたいと思います。

 政府間パネル、IPCC第三次評価報告書では、二一〇〇年には一九九〇年と比較して一・四度から五・八度気温が上昇して、水位は最大で八十八センチ上昇して、異常気象が増加すると、こういうふうな予測がされているわけでございまして、こうした危機意識の中で京都議定書というところに発展してきたわけでありますけれども、この議定書の数値目標が達成されたとすると、どう地球環境に好影響を与えるのか、あるいはほかの表現でも結構でございますけれども、どのような影響が出てくるのか、効果が出てくるのかについて、これは参考人でしょうか、御答弁をお願いいたします。

○大臣政務官(小林温君)

 お答えいたします。

 京都議定書によりますと、今委員御言及のとおり、削減目標が達成された場合、排出削減義務を負う先進国からのエネルギー起源の二酸化炭素の排出量は、二〇一〇年には二酸化炭素換算で九十三億トンになり、一九九〇年の世界全体の排出量二百十六億トンと比べて二%削減されることとなっています。一方で、途上国及び削減義務のない国からの排出量については二〇一〇年には二百十億トンになり、一九九〇年の百十八億トンから八〇%近く増加すると予測をされています。この結果、世界全体では一九九〇年比で四〇%以上増加し、三百三億トンになるというふうに見られております。

 こうした数字を見ますと、地球規模で温室効果ガスの排出を削減するためには、主要排出国である米国や中国、インドなどの削減努力が必要であり、次期枠組みにおいてはこれら主要排出国が実効的な取組を行うようなものとすることが必要であるというふうに考えております。

○浜田昌良君

 予算に関連して質問いたします。

 今回、石特法を改正して京都メカニズムにこの石油石炭税を投入できることになったわけですが、その根拠となる条文に我が国のエネルギーの利用に関する著しい制約を回避しつつと、こういう文章が入っているわけです。

 そこで、小林政務官にお聞きしたいと思いますが、特会法に今般加えられた「我が国のエネルギーの利用に対する著しい制約」とは具体的にどのような制約を想定されておられるのか。また、あわせて、京都メカニズム対策費をこの石油及びエネルギー需給構造対策として石油特別会計から支出を充てることが適切と判断した理由はいかがでしょうか。

○大臣政務官(小林温君)

 京都メカニズムの活用は、まず国民各界各層が最大限努力してもなおその約束達成に不足する分を、他国における温室効果ガス排出削減量など、いわゆるクレジットを取得するというものでございます。仮にこの不足分への対応としてクレジットを取得しない場合には、削減約束を達成するためにエネルギー利用あるいは産業活動に対して更に著しい制約を課すことになるわけでございます。

 そういう意味におきまして、政府によるクレジットの取得というものは、このような制約を避け、環境と経済の両立を目指すものであって、この趣旨がお尋ねの「我が国のエネルギーの利用に対する著しい制約を回避しつつ」との改正条文案となっております。

 なお、石特会計制度の趣旨は、環境配慮と経済成長の両立を可能とするエネルギー需給構造の構築を図ることでございます。クレジットの取得は、エネルギー利用に対する制約を避けるためのものであり、石特会計制度の趣旨に沿ったものだという判断をさせていただき、今回は必要な費用の一部を石特会計から歳出をさせていただくこととなっております。